最近のアイフルの答弁書に対する準備書面の例

19ページの長々とした主張に計算書がついて送られてきます。

内容を要約すると

①みなし弁済の立証は困難なので、利息制限法所定利率の引き直し計算は認める。←自白

②悪意の受益者の推定を受けない特段の事情については、17条・18条書面の不備で行政処分を受けたことがない事が特段の事情であるとの主張をしています。←まず特段の事情にはならないでしょう。

特段の事情が認められず、悪意の受益者だとしても

③利息の起算点については、悪意の基準時として、①訴状到達の翌日、②過払返還請求日、③最終取引の翌日、とそれぞれ主張しています。

④善意受益者であった場合、受領した利息制限法超過利息の一部は法人税として納めたので経済的合理性の観点より、返還すべき金額は、過払い金から45%減額された金額となるとの主張を展開しています。

悪意の受益者の推定を受けない特段の事情に関しての反論は、プロミスの準備書面で展開した主張と同じ感じで、行政処分を受けたことがない事が、特段の事情には当たらないことを指摘すればいいでしょう。

アイフルの特段の事情があったとの主張に対する反論(案)

1 被告の主張

被告会社は,昭和58年11月1日より施行された貸金業法において,同法17条1項及18条1項の書面交付の不備(違法)を理由に行政処分を受けたことは一度も無い。 したがって、被告会社が、貸金業者として、各消費者に対し、各取引毎に、適法に同法17条1項及び18条1項に規定する所定の書面を交付していると認識していたこと、またそのように認識するに至ったことについて、やむをえないといえる特段の事情がある。

2 原告の認否及び反論

被告主張の「被告会社が、貸金業者として、各消費者に対し、各取引毎に、適法に同法17条1項及び18条1項に規定する所定の書面を交付していると認識していたこと、またそのように認識するに至ったことについて、やむをえないといえる特段の事情がある。」に対して,全て否認及び争う。
(1)みなし弁済が成立するとの認識を有しており,かつそのような認識を有するに至ったことについてやむを得ないといえる特段の事情(最二判平成19年7月13日民集第61巻5号1980頁)が認められる場合というのは,貸業法43条の各要件の不備について,超過利息の支払当時,その不備にもかわらず貸金業法43条の適用があるとの解釈を示す裁判例が相当数あったか,上記認識に一致する解釈を示す学説が有力であったというような合理的な根拠があって,上記認識を有するに至ったことが必要であり,被告が主張する同法17条1項及18条1項の書面交付の不備(違法)を理由に行政処分を受けたことは一度も無いというだけでは,貸金業者の業務の適正な運営を確保し,資金需要者等の利益の保護を図ること等を目的として貸金業に対する必要な規制等を定める法の趣旨,目的(法1条)等にかんがみると,上記特段の事情があるとは解することができない。
被告は,各消費者に対し,各取引毎に,同法17条1項及び18条1項に規定する所定の書面を交付していない以上,同書面を交付していたとの認識またはそのように認識するに至ったことについてやむを得ないといえる特段の事情は,存在しない。かかる特段の事情は,貸金業者が同法17条1項及び18条1項に規定する所定の書面を各取引毎に適法に交付した時に生じるに過ぎない。

(2)本件において,被告は,貸金業者として,同法17条1項及び18条1項に規定する所定の書面を各取引毎に適法に交付したことの立証を放棄している以上,被告に最高裁判決に言う「特段の事情が存在する」とは,評価し得ない。

(3)よって,被告の主張には,理由がない。

利息の発生時期についての反論

追記
平成21年9月4日に利息の発生時期について、最高裁の判決がありました。

要約
過払金充当合意を含む基本契約に基づく金銭消費貸借の借主が利息制限法所定の制限を超える利息の支払を継続したことにより過払金が発生した場合でも,民法704条前段所定の利息は過払金発生時から発生する

全文はこちらから

今後は、準備書面に上記判例を引用すれば、反論になると考えられます。
相手方も、上記判例が出されたことから、答弁書の内容を変えてくることも、予想されます。